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AIを活用したアプリケーション開発(SSO認証機能付きアプリ)

今回はAIを活用したアプリケーション開発として、Googleの認証サービスを活用して、SSO認証機能付きのWebアプリケーションを作成しました。

本記事では、まずSSOの概要を整理したうえで、実装したアプリの説明、そしてSSO導入を検討する方へのヒントとなる情報を紹介していきます。

目次

開発背景とアプリ概要

今回は、Googleアカウントを利用したSSO(Single Sign-On)の仕組みを題材に、X(旧Twitter)のようなWebアプリケーションを開発しました。

ログイン機能部分は、ChatGPTの補助を活用しながら手動で開発し、ログイン機能以外、特にUIの部分はGithub CopilotのAgentモードで出力したものに少しだけ手を加えました。

SSO(シングルサインオン)の基本と導入メリット

SSOとは何か

SSO (Single Sign-On、シングルサインオン)とは、一度の認証で、あらかじめSSOに対応した複数のサービスやアプリケーションにアクセスできる仕組みを指します。
ユーザは一度ログインすれば、その認証結果をもとに、以降は他のサービスやアプリケーションをシームレスに利用でき、改めてIDやパスワードを入力する必要はありません。

なぜSSOが重要か

ログインがユーザ体験の最初のステップであり、ここでの煩雑さは大きなストレスになります。
ユーザは業務でも日常でも、メールやチャット、動画配信、ECサイトなど複数のサービスやアプリケーションを行き来するのが当たり前になっています。
そのたびに異なるIDやパスワードを管理するのは負担が大きく、利便性を損ない、サービス利用や業務継続の妨げになりやすいのです。
SSOを導入すれば、これらの負担を解消し、より簡単で安全な利用環境を実現できます。

具体的には次のようなメリットがあります。

サービス利用者にとってのメリット
  • ユーザビリティの向上:一度のログインで複数のサービスを利用でき、新たなIDやパスワードを覚える必要がない
  • セキュリティの強化:ログインを統一することでパスワードの使い回しのリスクを減らし、さらに外部の認証サービス(IdP)が提供する多要素認証を組み合わせれば、不正アクセス防止の効果を高められる
サービス運営者にとってのメリット
  • ユーザ獲得の推進:登録やログインの手間が減ることで離脱を防ぎ、新規利用開始のハードルを下げられる
  • セキュリティと信頼性の強化:外部の認証サービス(IdP)の認証基盤を活用することで、自前で複雑な仕組みを構築せずに高い安全性を確保でき、サービス全体への信頼感を高められる。
  • 運営コストの削減:パスワードリセット対応などアカウント管理にかかるサポート工数を削減できる
  • 将来の拡張性:自社内の他のサービスにも横展開でき、統一的な認証基盤を持つことでサービス間連携や新規事業展開が容易になる。その結果、認証基盤の強化は単なる技術的施策に留まらず、事業成長や競争優位性の確立に直結する。

Webアプリケーションで利用するべきSSOとは

SSOを実現する方法には、エージェント方式、リバースプロキシ方式、代理認証方式、フェデレーション方式などがあります。
中でも、Webアプリケーションとの相性が良く、セキュリティ水準も高い方式として広く利用されているのがフェデレーション方式です。

フェデレーション方式は標準規格(SAML、OAuth2.0、OpenID Connectなど)に基づいており、GoogleやMicrosoft、Oktaといった外部の認証サービス(IdP)を認証基盤として利用できるのが特長です。
これにより、アプリケーション側がパスワードを直接扱う必要がなくなり、安全かつ拡張性の高い仕組みを構築できます。

主要な認証サービスは多要素認証などの追加機能を備えており、セキュリティをさらに強化可能です。
また、既に多くのユーザアカウントを持っているため、利用者側にとっても導入のハードルが低いというメリットがあります。

このように、WebアプリケーションにおけるSSOの実装には、標準規格に基づいたフェデレーション方式を選ぶのが現実的であり、認証サービスを活用することで利便性とセキュリティを両立できます。

アプリ動作のご紹介

今回はID・パスワード認証とSSO認証の2種類でログインできるアプリケーションを作成しました。
SSO認証では、初回ログイン時はアプリのアクセス許可が必要で、2回目以降はログインボタンを押すだけで認証される仕様です。
なお、ログイン以外の機能はモックとなっており、画面上に表示されるデータはイメージです。

アプリケーションは以下の動画でご確認いただけます。

アプリへのSSO導入をお考えの方へ

アプリケーションにSSO(Single Sign-On)を導入すると、ユーザは新しいIDやパスワードを覚える必要がなく、すぐにサービスを利用できるようになります。
これはユーザ獲得の大きな後押しになります。
さらに、認証サービスが提供する多要素認証を組み合わせれば、セキュリティと安心感を同時に提供できます。

導入する側にとってもメリットは明確です。
認証周りのサポート工数を削減できるほか、認証を標準化することで他サービスや将来のシステム拡張にも柔軟に対応できます。
こうした仕組みは、短期的な利便性だけでなく、中長期的な開発効率や事業成長にも寄与します。

弊社ではSSOの導入に限らず、アプリケーション開発をご支援しています。
認証周りに限らず幅広く対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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